イスラエルのスタートアップ「RideOn」がAR(拡張現実)を搭載したスノースポーツ用のゴーグルを開発している。これまでにOakley AirWaveやZeal Optics Z3などヘッドアップディスプレイ技術をつかった製品はあったが、RideOnのようにゲレンデ情報を映し出すだけではなく、ARをつかって仮想スラロームを雪上に生成する機能を搭載するゴーグルはこれが世界初となる。
テルアビブに本拠を置く同社は、航空宇宙産業で働いていたパイロットや開発者によって設立された。彼らは元々、パイロットのナビゲーションを支援するためのAR開発を行っていた経験があるため、より自然にARを構築する方法を知っていると語っている。
RideOnとは?
RideOnは搭載されたカメラ、GPS、慣性センサーによるデータを利用することによって、スキー場のナビゲーションやトレーニングゲームをリアルタイムで表示することのできるARゴーグルである。目の前に浮かび上がるUIに視線をあわせることでメニューを直感的に操作できるため、手袋を外してスマートフォンや地図を取り出す煩わしさもなくなり、スノースポーツをより快適に、よりエキサイティングなものにしてくれる。搭載されたそれぞれのセンサーデータを組み合わせることで、あなたが探しているゲレンデルートやレストランなど関心のあるポイント情報を得ることができる。これは移動している方向や探している物体の方向との位置関係を計算するアルゴリズムにより可能にしているという。
RideOnの機能
・Play!
ゲレンデに映し出されるスラロームコースを滑走したり、トレーニングゲームにチャレンジすることができる。友人と対戦したり、タイムトライアルを行ったりすることでスノースポーツをより楽しむことができる。
・Interact!
友人と合流する目的地を共有したり、メッセージや電話でのやり取りをしたり、友人にバーチャルな雪玉を投げつけることもできる。搭載されたHDカメラで撮った動画をソーシャルメディアへ投稿することもできる。
・Navigate!
リゾートマップ上から現在地を参照し、ゲレンデコースをナビゲーションしてくれる。ロッジやリフト、レストラン場所なども教えてくれる。
tsurumakiの一言
ARテクノロジーはエンターテイメント分野に限らず、医療分野における手術のサポートや製造分野における組立てのオペレーション作業などに応用の分野を広げている。ARテクノロジーは今後、わたしたちの目の前にある現実の世界に、ヴァーチャルな物体や必要な情報を違和感なく重ね合わせることができるようになる。インターネットやサービス、SNSなどの膨大なエリア情報が、リアルに調和されたかたちで人々の生活の中に溶け込む未来が、もうそこまできているのではないだろうかと感じている。
参考URL:
https://www.indiegogo.com/projects/rideon-the-first-true-ar-goggles-for-snow-sports
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