ロンドンの地下鉄は世界でも最古の地下鉄だ。だからといってすべてが古いわけではない。ロンドンメトロは様々なセンサやWi-Fiをエスカレーターやトンネル、そしてメンテナンス備品に取り付けロンドンの地下鉄をIoT化しようとしている。
ロンドンの地下鉄がIoTを導入するに至った背景
ロンドンの地下鉄は世界でも最も古い公共交通システムである。今まではその古さも相まって管理すらままなっていない状態だった。修理やメンテナンスはいくつかのセクションに分かれてしまい、最悪なことにお互いに連携がとれていなかった。こうした背景により1987年におきたキングス・クロス駅における31人の命を奪った事故はまだ記憶に新しい。以前よりは改善されたとはいえ、まだまだ改善の余地が残されているロンドンメトロが注目したのはすべてを繋げ、管理するIoTだった。
概要
Transport for Londonは地下鉄で活躍する組織の名前である。いままでにCCTV(監視カメラ)や、ネットワーク接続されたセンサー等の設置、エスカレーターやスピーカー、空調などの導入を行ってきたことで知られている。こうしたスマートデバイスはMicrosoft Azure Intelligent Systems Services (MAISS)を元にして管理・運営されていて、地下鉄にはTelecomが導入を行った。
現在では、以下のビデオでも見られるように、ロンドンの交通網を中央管理センターでモニタリングしている。
こうしたシステムによって、各種センサーの動きをトラッキングし、例えばエスカレーターなどから変な振動を感知した場合、実際に事が起こる前に整備・点検に向かわせることが可能になる。また、他にも電力や温度などといったデータも収集することができているので、今後有効活用できると期待されている。
ビデオ
GOMESSの一言
最近の傾向からするとスマートステーションとでも言うのだろうか。様々な機器がセンサーに繋ることで個別の機器異常を早期発見できるのは素晴らしいことだ。現状は個別の機器のみに的を絞って活用しているようだが、IoTの肝でもある複数の機器から集まるデータを分析して活用すれば、機器の故障を事前に予測するなどさらに幅の広がった活用も実現可能だろう。
参考URL:
http://www.fastcolabs.com/3030367/the-london-underground-has-its-own-internet-of-things
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