人々にプライバシー問題について真剣に考えてもらうためにConversnitch(別名:スパイランプ)が開発された。スパイランプとはどういったIoTデバイスなのか。それが投げかける問題についても説明する。
Conversnitchランプとは
これからは話すときに周りのランプにすら注意を払わなくてはいけなくなるかもしれない。一見普通のライトに見えるが、実はこのライトはあなたの言っていることに耳をそばだてているのだ。それだけではない。一語一句ツイートしている可能性だってあるのだ。
この恐ろしい筋書きはマンハッタンでのアート展にて紹介されたスパイランプによるものだ。
Conversnitchランプと名付けられたこのスパイランプは現在秘密裏に稼働中で、すでに数ヶ月動き続けている。様子を見たい人は、Twitterアカウント@conversnitchにてそのツイートを見ることが可能だ。
最近の盗聴ツイートの内容としては仕事の面接に落ちたことや、落ち着かない関係、職場でのストレスなどについての断片的なツイートを見て取ることができる。
先日公開されたこのテクノロジーは、KyleとBrianによって開発された。彼らはこうした発明品を元にして、社会におけるプライバシー問題について考えてもらいたいと述べている。
実は、このアイデアは世間を賑わせたエドワード・スノーデン氏がNSAの監視について暴露する前のことである。
「私達はConversnitchによって、スノーデン氏が監視について発表したときの怒りや無力感を再び思い出して欲しいと思っています。毎週彼が発表する監視問題に関して、時間と共に慣れてしまった人も多いなか、Conversnitchは再び問題提起のできる発明品だと考えています。」とKyle氏は語った。
技術自体はそれほど洗練されたものではなく、たった数時間で作ることができる上に、100ドル以下という安価な値段で作成できるのだ。材料としてはRaspberry Piのミニコンピューターに、マイクロフォン、LEDにプラスチックの植木鉢だけだ。このデバイスはその他の普通の電球と同様に取り付けることが出来、そこから電源を供給するスタイルとなっている。
システムは近くのオープンなWi-Fiを使って、密かに取得された音声データをアップロードできるようになっている。また、同様のデータをAmazonのメカニカルタークにも送信される。
Kyle氏とBrian氏はそこでお金を払い、音声データの書き起こしをしてもらい、まとまった文章にしてTwitterアカウントに投稿してもらっている。
GOMESSの一言
このようなデータログをSNS上で配信する仕組みはIoTの最初の取り組みとしておもしろい。また、書き起こしにメカニカルタークを使っているという点も注目したい要素の一つだ。今後は取得したデータをSNSに投稿するだけでなく、プライバシー問題を考慮した上でもう少し活用方法を変えることでさらにおもしろくなりそうだ。
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